
目次
1. なぜゴミ屋敷清掃は高額になりやすいのか
「ゴミ屋敷の片付けは高額」というイメージを持つ方は多いと思います。
実際に依頼してみると数十万円単位の見積もりが提示され、驚かれる方も少なくありません。
では、なぜゴミ屋敷清掃は高額になりやすいのでしょうか?
ゴミの量と作業人員の関係
一般的な不用品回収と異なり、ゴミ屋敷では大量の生活ゴミや家財道具等が混在しています。
必要なもの、不要なものを仕分けしながら、袋詰めを行い搬出までに時間がかかるため、2名〜5名以上のスタッフを複数日間投することもあります。
間取り別のスタッフ人数と片付け日数について
・1R・1Kならスタッフ2名で半日〜1日程度
・2LDKならスタッフ4名以上で1日〜2日程度
・一軒家まるごとなら、延べ10名以上で数日間
人数と日数が増えるほど、人件費は膨らみます。
お部屋の広さとゴミの量で金額や作業日数は大きく変動いたします。
車両費・処分費の高さ
ゴミの量が多ければ、トラックの台数や処分費用も比例して増加します。
・軽トラック1台:2〜3万円程度
・2トントラック:8〜10万円程度
・3トントラック:15万円以上
また、処分費用は地域によって異なり、処分場での費用がかかります。
家具や家電などのリサイクル対象物はさらにリサイクル料金が必要です。
危険物・リサイクル品・家電などの分別
ゴミ屋敷には以下のようなものが混在しているケースが多く、分別に時間と手間がかかります。
・生ゴミや腐敗した食品
・ペットボトルや缶などの資源ごみ
・家電リサイクル法対象(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコン)
・危険物(スプレー缶・ライター・薬品など)
特にスプレー缶やライターはガス抜き作業をしなければならず、専門の知識や手間がかかるため費用に反映されます。
※危険物の処理は請けれない場合もあります。
衛生管理・安全対策が必要
長期間放置されたゴミ屋敷では、害虫・害獣・カビ・異臭などのリスクがあります。
作業員は状況に応じて、防護服・マスク・手袋を着用し、時には消臭や殺菌作業も同時に行わなければなりません。
これらは通常の清掃にはない追加コストを伴います。
全てのゴミ屋敷に限ることではございませんので、御見積時に確認するようにしましょう。
特殊清掃や追加作業の発生
場合によっては以下の作業が必要になることもあります。
・床や壁のクリーニング・リフォーム
・大型家具の解体搬出
・ハウスクリーニングや消毒作業(消毒とオゾン脱臭)
こうした追加作業が必要になると、数万円〜十数万円単位の費用がかかる場合もあります。
まとめ
ゴミ屋敷清掃は、「ただ捨てる」作業ではなく分別作業をはじめ「人手+車両費+処分費+ハウスクリリーニング等(オプションの場合が殆ど)」の複合業務なのです。
そのため、一般の清掃業務に比べるとどうしても高額になりやすいのです。
2. ゴミ屋敷清掃の一般的な費用相場
「いったいどれくらい費用がかかるのか分からない」
これはゴミ屋敷の片付けを検討する方にとって最大の不安要素です。
事前におおよその相場を把握しておくことで、見積もり比較の基準ができ、悪徳業者を見極めるひとつのポイントにもなります。
※ご注意
特にひどい悪徳業者の場合、見積時の提示額が極端に安く、作業中や完了後に追加請求される場合もありますので、注意が必要です。
悪徳業者の見極め方はこちらの記事をご参考にしてください。
ゴミ屋敷清掃の悪徳業者に注意!被害に遭わないための5つのポイント
間取り別の相場目安
ゴミの量は部屋の広さと比例するケースが多いため、まずは間取り別の目安を見てみましょう。
・1R・1K:3万〜10万円(作業員1〜2名・2〜3時間)
・1DK〜2DK:5万〜25万円(2〜4名・4〜6時間)
・3DK〜3LDK:20万〜50万円(3〜6名・6〜10時間)
家具・大型家電が増え、複数の部屋に生活ごみが堆積。
・4LDK以上/一軒家全体:30万〜80万円以上(4〜8名・6〜15時間)
家財道具一式+生活ごみが家中に広がっているケース。
トラック積載量別の相場
「部屋の広さよりもゴミの量で見積もりしたい」という方は、トラック積載量を基準にすると分かりやすいです。
・軽トラック:約3万〜4万円
単身者の1R程度のごみ量が目安。
・2トントラック:5万〜10万円
冷蔵庫・洗濯機・タンスなど、一般的な生活家財を含む量。
・3トントラック:15万〜25万円
一軒家丸ごとの清掃や、大量の家財道具の撤去に相当。
相場を知っておくメリットとは?
・見積もりが相場と大きく乖離していないかチェックできる
・「安すぎる広告表示」に騙されない
・自分の状況に応じて必要な作業をイメージできる
たとえば「1R・1Kで5万円」と「一軒家丸ごとで50万円」を比べると、決して高額請求ではなく「適正価格」であることが分かります。
量や状況によっては、100万円を超えることもありますが、これは大型一軒家かつ大量のゴミがあるケースに限られるため、ほとんどの案件は上記の範囲に収まります。
3. 火災保険や地震保険で清掃費用を補償できるケース
あまり知られていませんが、状況によってはゴミ屋敷清掃費用を火災保険や地震保険でカバーできる場合があります。
「すべて自己負担」と思い込む前に、契約中の保険内容を確認してみることをおすすめします。
補償対象となるケース
保険の適用は「災害や事故に起因して片付けが必要になった場合」に限定されます。
・火災や漏水によって部屋が使用不能になり、清掃・撤去が必要になった場合
例:台所で火災が発生し、家財が焼損・汚損したケース。
・台風・地震・水害などの自然災害で家具や家財が壊れ、片付け・処分を伴う場合
例:台風で窓ガラスが割れ、雨水で室内が浸水。
畳や家具を廃棄する必要が生じたケース。
災害で「家財が壊れたこと」「部屋の使用に支障があること」が確認できれば、保険適用の可能性があります。
補償対象外となるケース
一方で、日常的な片付けやゴミ屋敷の清掃は保険対象外です。
・長年の放置による生活ゴミの蓄積
「掃除を怠ったこと」による状態悪化は対象外。
・自発的な片付けや不用品処分
引っ越しや断捨離など、自己都合での処分は保険ではカバーされません。
ポイントは「災害や事故と直接関係しているかどうか」 です。
実際に保険を使う際の流れ
「保険でカバーできるのでは?」と思ったら、以下の手順を踏むとスムーズです。
1.契約内容を確認する
火災保険・地震保険の約款を見直し、「家財補償」「片付け費用特約」があるか確認。
2.保険会社に連絡する
事故受付センターに連絡し、片付け費用が対象となるかを相談。
3.現場の証拠を残す
被害箇所や壊れた家具を写真で記録。清掃前に残しておくことが重要です。
4.業者の見積書を提出
保険会社が認めた場合、見積書や領収書をもとに清掃費用が補償されます。
利用時の注意点
・保険会社によっては「片付け費用特約」や「残存物取片付け費用」が必要な場合があります。
・全額ではなく「限度額内」での補償(例:20万円まで等)が一般的です。
・ゴミ屋敷の状態そのものは対象外のため、誤解しないように注意が必要です。
4. 自治体の補助金・支援制度を利用する方法
近年「ごみ屋敷問題」は社会問題化しており、自治体によっては片付け費用の一部を補助する制度や、行政が直接支援する仕組みが整えられつつあります。
高額になりがちな清掃費用を抑える手段として、まずは自治体の制度を確認してみましょう。
利用できる対象者の例
・高齢者や障害を持つ方で、片付けを自力で行えない場合
・生活保護や生活困窮世帯として認定されている場合
・近隣からの苦情や衛生問題で「行政指導」が入った場合
※自治体によっては「一般の片付け」には使えず、福祉的支援や環境衛生対策の一環として限定されることがあります。
利用手順
1.まずは役所に相談
市区町村の「福祉課」「環境課」「生活支援課」などへ相談。
2.申請書の提出
補助金申請には収入状況や生活状況の確認が必要な場合があります。
3.現地調査・審査
職員が現地を確認し、支援の必要性を判断。
4.支援決定後、清掃業者を利用
補助金は後払い方式(領収書提出後の精算)が多いため、費用を一旦立て替える場合が多いです。
注意点
・すべての自治体に制度があるわけではない
都市部と地方でも対応は異なり、制度が存在しないケースも多いです。
・補助金の対象は「衛生問題レベル」や「生活困窮者」が中心
「引っ越し前に片付けたい」といったケースなどは対象外になります。
・補助金額には上限がある
例:上限10万円・20万円・30万円までなど。
大規模清掃では全額負担は難しい場合が殆どです。
一般的なゴミ屋敷清掃の費用に充てることは中々難しいかもしれませんが、一度、お住いの役所の福祉課や環境課に相談しみてはいかがでしょうか。
5. 福祉サービスや生活支援との連携によるサポート
ゴミ屋敷清掃は、体力的・経済的な負担が大きいため、特に高齢者や障害をお持ちの方にとっては自力での解決が難しい場合があります。
こうしたケースでは、福祉課・地域包括支援センター・社会福祉協議会などと連携することで、費用を抑えたり、無理のない形で解決できるサポートを受けられることがあります。
民生委員に相談して行政とつなげてもらう
地域ごとに配置されている民生委員は、生活に困っている方や支援が必要な方の相談窓口です。
「役所に直接相談するのはハードルが高い」という方も、民生委員に相談すれば、行政サービスへの橋渡し役になってくれます。
生活保護受給者は「一時扶助」が使える場合も
生活保護を受給している方の場合、臨時的な出費を支援する制度「一時扶助」の枠で、片付け費用が対象となることがあります。
・生活環境の改善が必要と認められた場合に利用可能
・行政の判断によるため、ケースワーカーに相談することが第一歩
「生活保護受給中だから無理」と諦めず、まずはケースワーカーに確認してみましょう。
社会福祉協議会の「生活福祉資金貸付制度」
清掃費用がすぐに用意できない場合、社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付制度」を利用できることもあります。
・無利子または低金利で借りられる
・高齢者・障害者・低所得世帯が対象
・「緊急小口資金」「総合支援資金」などの種類があり、片付け費用に充てられる場合がある
補助金と違い返済は必要ですが、金融機関のローンよりも負担が軽いため選択肢として有効です。
業者によっては分割対応可能な場合もありますので、御見積時に相談してみてください。
「恥ずかしい」と思わずに相談することが大切
ゴミ屋敷の問題は「誰にも知られたくない」と隠してしまいがちです。
しかし、福祉サービスや支援制度を利用することで費用を軽減し、安心して生活を再スタートできる道が開けます。
恥ずかしさよりも「健康」と「暮らしの安全」を優先し、まずは地域の窓口に相談してみましょう。
6. 実際に費用を抑えるための3つのポイント
「どうしても清掃費用を抑えたい。」
そんな時に有効なのが、ちょっとした工夫で出費を数万円単位で減らせる方法です。
実際に効果的な3つのポイントをご紹介します。
1.複数社の見積もりを取る
ゴミ屋敷清掃は「定価」がないため、同じ間取り・同じ作業量でも数万円〜十数万円の差が出ることは珍しくありません。
参考例
・A社:1DKのゴミ屋敷清掃費用15万円
・B社:同条件で23万円
実際の作業内容に大差がなくても、これだけの開きがあるケースがあります。
最低でも2〜3社に見積もりを取り、作業内容と料金を比較するのが費用削減の基本です。
2.保険・補助金の対象か確認する
前述の通り、火災保険・地震保険や自治体の補助金が利用できるケースがあります。
さらに最近では、業者が「申請サポート」や「必要書類の発行」を行ってくれる場合もあり、自分だけで調べるよりもスムーズに活用できます。
相談時に「補助金や保険の申請に対応していますか?」と聞いてみるだけで、数万円単位の節約につながる可能性があります。
3.作業範囲を絞る
「家全体を片付けるのは高額で難しい」という方は、作業範囲を限定するのも有効です。
・水回りだけ(キッチン・トイレ・浴室)を重点的に清掃
・寝室やリビング1部屋だけを優先的に片付ける
・家財をすべて撤去するのではなく、可燃ゴミ・不燃ゴミのみ先行処分
実際に「全てを清掃した場合は50万円 → 水回りのクリーニング+1部屋に絞って 20万円」まで抑えられたケースもあります。
清掃の優先度を決め、段階的に依頼するのも賢い選択です。
7. 保険・補助金を利用したゴミ屋敷清掃に関するよくある質問
ゴミ屋敷清掃に関して「保険や補助金が使えるのか?」という質問は多いです。
こちらではよくある疑問を整理し、お客様が実際に確認すべきポイントをまとめました。
Q. 火災保険はゴミ屋敷全体の清掃に使えますか?
A. いいえ。火災保険が適用されるのは 「災害や事故に伴って発生した片付け」 のみです。
長年の生活ゴミや自発的な不用品処分は対象外となります。
ただし、火災や漏水・台風被害などで発生した片付け費用は、保険契約内容により補償される可能性があります。
Q. 補助金は全国共通ですか?
A. いいえ。 補助金や助成金は自治体ごとに制度や金額が異なります。
例:東京都杉並区では「ごみ屋敷条例」に基づき行政支援あり。東京都大島町では最大30万円まで補助可能。
お住まいの 市区町村の福祉課・環境課に確認してください。
Q. 保険や補助金の申請は業者にお願いできますか?
A. はい、一部業者では可能です。
近年はお客様の負担を軽減するために、申請書類の作成サポートや証明書の発行を行う業者も増えています。
依頼時に「申請サポートに対応していますか?」と確認すると安心です。
Q. 保険や補助金で全額カバーできますか?
A. ほとんどの場合は一部補助のみです。
・火災保険:限度額や特約の範囲内
・自治体補助金:上限10〜30万円程度が多い
「全額無料」になるケースはまれなので、あくまで費用軽減の手段として考えることが重要です。
Q. 生活保護を受けている場合はどうなりますか?
A. 一時扶助や福祉サービスで対応できる場合があります。
ケースワーカーに相談ることにより、片付け費用を生活扶助の枠で支援してもらえる可能性があります。
8. まとめ。支援を上手に使いながら無理のない片付けを
ゴミ屋敷清掃は、どうしてもまとまった費用がかかるため、「自分には無理かもしれない」と不安に感じる方も少なくありません。
しかし実際には、以下のように費用を軽減できる仕組みがあります。
・火災保険・地震保険
災害や事故による片付け費用が補償されるケースあり
・自治体の補助金制度
最大10〜30万円まで補助が受けられる地域も存在
・福祉サービス・貸付制度
一時的な費用を支援したり、無利子・低金利で資金を借りられる制度も利用可能
ただし、全ての方が補助や保険を利用できるわけではありません。
それでも「片付けを放置し続けること」には健康リスクや精神的な負担がつきまといます。
ゴミ屋敷は単なる生活環境の問題ではなく、時には身体や心の不調につながる大きなリスクを抱えています。
だからこそ、たとえ一度にすべて解決できなくても、「水回りだけ」「一部屋だけ」など段階的に片付けを始めるだけでもライフスタイルや精神的ストレスが一遍します。
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