
目次
1. はじめに|職業によってゴミ屋敷化しやすいって本当?
「仕事が忙しくて片付けをする体力が残っていない…」
「夜勤明けでゴミ出しの時間に間に合わない…」
そんな日々を繰り返すうちに、気づけば“ゴミ屋敷予備軍”になってしまうことがあります。
いままで対応させていただいた現場での経験や様々な報告書からも、ゴミ屋敷の背景には職業や働き方と生活環境の間にミスマッチが密接に関わっているとわかってきました。
この記事では、どんな職業がゴミ屋敷になりやすいか、その理由やそして忙しい人でも実践できる予防策をお届けします。
ゴミ屋敷になってしまうことは決してだらしなさからきているわけではありません。
この記事を読んで、“ゴミ屋敷予備軍”になりそうな方のお役にたてればと思います。
ぜひ最後まで読んで少しでもお部屋片付けの役に立っていただければ嬉しいです!
2. ゴミ屋敷になりやすい人の特徴とは
ゴミ屋敷は「だらしなさ」ではなく、多くの場合、生活と片付けの習慣がかみ合わないことが主な原因です。
まずはよく見られる特徴をご紹介します。
- 帰宅後に片付ける体力・気力が残っていない
- モノへの執着(買い溜めや“いつか使うかも”と思いもの物が捨てれない。)
→気持ちはとてもわかりますw ひとつ買ったらひとつ捨てるが鉄則です! - ゴミ出しのタイミングと生活時間帯が合わない
- 家事に割けるリソースがほとんど残らない
環境省の資料でも、「社会的孤立」や「ゴミ出しができない環境」が生活環境悪化のリスクとして挙げられています【参考1】。
特に夜勤や不規則勤務に従事されている方は、ゴミ屋敷の“無自覚な温床”になりやすいといえるでしょう。
【参考1】
環境省
「高齢者のごみ出し支援制度導入の手引き事例集」
3. ゴミ屋敷化しやすい職業5選とその背景
複数のコラム記事やメディアなどでも取り上げられている、ゴミ屋敷化しやすい職業をまとめました。
- ① 看護師・介護士
- 夜勤勤務・シフト制により生活リズムが崩れ、マンションのゴミ出しの時間がずれる傾向にあります。
また、激務のため、夜勤明けに体力が尽きてしまい、部屋の片付けどころではなくなる。
- ② 警備員・タクシー運転手
- 隔日勤務や24時間シフトで不規則な生活になりやすいです。
長時間勤務のため、睡眠最優先となり、部屋の片付けは後回しに。
- ③ 在宅ワーカー・IT職
- コロナ禍以降リモートワークが定着し外出が少なくなる方も増加しています。
生活動線が極端に短いため動かずに完結する生活が習慣化に。
ダンボールやお菓子ゴミ、ペットボトルなどが散乱しがちになりやすい。
- ④ 自営業・フリーランス
- 事業優先で生活エリアが犠牲になりやすい。
「誰かが来るわけじゃない」と片付けの優先順位は低い傾向に。
また、仕事への責任感が強いため仕事第一優先の方が多いです。
- ⑤ 小売・外食業(コンビニ・飲食)
- 深夜勤務・連勤などで睡眠不足に。
「時間があっても気力がない」という慢性疲労型に陥りやすい。
【補足出典】
CHANTO:働く女性の本音記事
仕事に対して真面目な方や責任感が強い方が多い印象です。
緊張を強いられる職業や激務の仕事に従事しているので自宅では緊張からの解放感と疲労で、つい部屋の片付けは後回しになり、気づいたらゴミ屋敷化してしまうケースもあります。
4. 溜まりやすいゴミの傾向と職種別実例
職種 | 溜まりやすいゴミ | 背景・理由 |
---|---|---|
看護師・介護士 | 弁当容器・ペットボトル | 夜勤や長時間勤務で生活リズムが乱れがち。疲労により片付けが後回しに。 |
警備員・ドライバー | 缶・紙パック・吸い殻 | 拘束時間が長く、車内での飲食が中心になるため。 |
在宅ワーカー | ダンボール・お菓子包装 | 通販や間食が増え、室内にこもる生活スタイルが影響。 |
自営業 | レシート・雑誌・印刷物 | 情報が仕事と直結しやすく、捨てる判断がつきにくい傾向。 |
小売・外食業 | 食品トレー・包装 | 不規則な勤務で睡眠を優先し、片付けが後回しになりやすい。 |
5.実際の声|現場で見えた仕事と暮らしのリアル
以下は、実際の清掃現場で私たちが伺ったお客様のリアルな声です。
- 看護師・30代
- “夜勤後は寝ることが最優先で、ゴミ出しどころか食器すら片付けられませんでした…”
- 警備員・50代
- “1日半の勤務のあと、気づいたら1週間分の弁当容器が山に…”
- フリーランス デザイナー・40代
- “在宅ワークの仕事が立て込んでいた時期、飲みかけのペットボトルと段ボールが床を覆いました”
こうしたお客様の声からも明らかなように、片付けの遅れは決して怠けているわけではありません。
不規則な勤務、長時間労働、慢性的な疲労といった「暮らしの現実」が背景にあるのです。
しかし、心地よい空間は心身の回復に直結します。
質の高い睡眠は、次の日のパフォーマンスや判断力にも影響を与える大切な要素です。
だからこそ、「休める部屋」「落ち着ける空間」を整えることは、仕事の質を高め、毎日を乗り切る力にもつながります。
片付けが難しいと感じたら、私たちにお任せください。
忙しい毎日を少しでも軽く、そして心地よく過ごせるようサポートいたします。
6. 対策と予防|仕事が忙しくてもできる片付け習慣を身につけよう
「片付けたいけど、時間も気力もない…」
そんな方にこそおすすめしたいのが、日々の生活に無理なく取り入れられる“片付けのコツ”です。
- 1日1箇所、たった3分の“ミニ片付け”ルール
- 洗面台だけ、トイレ掃除だけ、靴箱の中だけ。
1日1カ所・3分間と決めて取り組むことで、気負わずに習慣化できます。
毎日少しずつ整えるだけでも、数週間後には大きな違いを実感できます。
- ゴミの分別は“自動化”でラクに
- ラベルを貼った袋やBOXをあらかじめ用意しておくと、捨てるときに迷いません。「考える手間」を省くだけで、片付けのストレスがぐんと軽くなります。
- 週1回の“家事代行”も選択肢に
- 最近では、週1回だけの家事代行を取り入れる人が増えています。
費用も意外と手頃で、「完璧にやらなきゃ」というプレッシャーから解放されると好評です。
自分の時間と心のゆとりを取り戻すきっかけになります。
- ゴミ屋敷になってしまったら・・まずはLINE写真相談
- 「もう手がつけられない…」と感じたら、まずはLINEで写真を送るだけの匿名相談を。
プロが写真1枚からおおよその費用や作業期間を無料でお見積りします。
今の状況を客観的に知るだけでも、心が少しラクになるかもしれません。
「片付け=頑張らなきゃ」ではなく、自分の暮らしに合った“ちょっとした工夫”を味方にすることが大切です。
7. まとめ|“自分らしく片付けられる環境”の作り方
「ゴミ屋敷」と聞くと、どうしても“だらしなさ”や“性格の問題”と結びつけてしまう人が多いかもしれません。
20年以上この仕事に携わってきた私たちは、現場で何度も見てきました。
それは、多くの方が“生活と仕事の構造の中で”片付けられなくなってしまっているという現実です。
夜勤や不規則な勤務で睡眠を優先せざるを得ない方、在宅で仕事と生活の区切りが曖昧になってしまう方──。
決して怠けているわけではないし、むしろ一生懸命に毎日を生きている方ばかりです。
だからこそ、片付けも「自分らしいやり方」でいいと思うのです。
完璧を目指さなくても、少しずつ整えていくだけで、暮らしに“余白”が戻ってきます。
ほんのわずかな変化が、気持ちの軽さや生活のしやすさにつながっていく──そんな瞬間を、私たちは何度も見届けてきました。
女性スタッフとして現場に立つ中で、お客様がぽつりと
「本当はずっと誰かに話したかったんです」と、心の内を明かしてくださることがあります。
その言葉に、どれだけ背中を押されてきたかわかりません。
私たちは、片付けそのものだけでなく、「自分を責めないでいられる空間」も一緒に整えたいと願っています。
これからも、暮らしに寄り添う片付けのプロとして、優しさと誠実さを忘れずにサポートしてまいります。