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ゴミ屋敷

これって病気…?「片付けられない症候群」

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「どうせ毎日寝るんだから」と、敷きっぱなしの布団。「ゴミじゃないし、良くない?」と、床に脱ぎ散らかされた洋服。「夏じゃないから大丈夫」と、コンビニ弁当の空き容器や飲みかけのペットボトルは数日分溜めてからまとめて処分。そんなMYルールのもと、どんどん汚さを増していく部屋。

本気になればいつだって片付けられる、今週末あたり大掃除デーにしようかな、なんて思いつつも「本気を出す日」は1週、また1週と先延ばしになり…気が付けば、部屋は得体の知れない物体とかろうじて見覚えのあるゴミで埋め尽くされ、床の木目も見えないほどの有様。急な来客なんて考えただけでもゾッとする、そんな状況に途方に暮れたことが一度や二度ではないという方、意外と多いのではないでしょうか。

病気なのかもしれない――もしあなたが、そう悩んでいるのなら。自分を見つめ直し「片付けられない原因」と向き合ってみませんか。今後の生き方のヒントとなるはずです。

【目次】

1. 片付けられない病気の種類

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片付けられない病気の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものを症例とともに一つずつ紹介していきます。

1-1. ADHD(注意欠陥・多動性障害)

ADHD(注意欠如・多動性障害)は発達障害のひとつです。その名前から「うっかりミスが多い」「落ち着きがない」といった症状を想像したり、また子供だけに現れる障害だと思われる方も多いかもしれません。ですがADHDの症状は個人によってさまざま。環境によって現れ方が異なりますし、子供の頃からその特徴が現れ、大人になっても症状が継続していくこともあります。

いずれの症状も「不注意」、「多動性」、「衝動性」という3つの特徴に分類されることが多く、特に「片付けることが苦手」というのはADHDの方に共通して現れることの多い症状のひとつです。

1-2. 精神疾患(うつ病、セルフネグレクト、統合失調症、認知症)

現代病のひとつとも言われる「うつ病」をはじめとする精神疾患も、汚部屋を引き起こす原因として考えられています。

セルフネグレクトとは、その名の通り自己放任。たとえば食事や排泄など、人間として当たり前の生命活動を行うための意欲、能力を失い、通常の生活を営むことが不可能となります。自ら不衛生な環境に身を置き続けることを選ぶため、当然、部屋も汚くなる一方。たとえ健康を損なおうとも医療すら拒否し、最悪な場合、死に至ることもあります。

統合失調症とは、脳内のドーパミンという神経伝達物質が過剰に放出されることによる、妄想や幻想が特徴的な精神疾患です。モノを溜めたりモノを集める傾向があり、ゴミを捨てずに取っておく生活が当たり前の行為と認識しているケースもあります。統合失調症と聞くと、自分とは縁遠い病気のように感じる方も多いかもしれませんが、実はその罹患率は約100人に1人弱。比較的かかる頻度の高い病気なのです。

認知症も、片付けられない原因のひとつと言われています。認識したり、記憶したり、判断したりする能力が衰え、社会生活に支障をきたす状態を指します。それにより、部屋をきれいに保つということが困難になります。

1-3. 強迫性障害

強迫性障害とは、無意味・不合理だとわかっていても、その行為が止められない状態に陥る症状です。たとえば、何度洗っても汚れが取れていない気持ちに駆られ、手を傷めるほどゴシゴシこすってしまうといった行動などもそのひとつ。同様に「モノを過剰に集めないといけない」「モノを捨ててはいけない」という強迫観念に囚われてしまい、ゴミを溜めこんでしまうのです(強迫性溜め込み、ホーディング)。

1-4. アスペルガー症候群

アスペルガー症候群とは、広い意味での「自閉症」に含まれる発達障害のひとつ。幼児期には症状が現れにくく比較的わかりにくいのですが、大人になるにつれ対人関係の不器用さがはっきりすることが特徴です。たとえば、周りが忙しそうにしているのに、空気を読まず自分だけさっさと帰ってしまうなんてことも。「変わり者」というレッテルを貼られることもあり、そういった社会生活、集団生活への馴染みにくさが、ゴミ屋敷化へ拍車をかけると言われています。

2. 片付けれらない病気かどうかのセルフチェック

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片付けられない病気に見られる症状のうち、代表的なものを挙げてみました。自己診断をしてみましょう。

□仕事中あるいは授業中に落ち着かず、そわそわしてしまう。
□場の空気を読まず、感情のおもむくままに発言をしてしまうことがある。
□仕事あるいは宿題などの締め切りに間に合わせることができない。
□家事をしている時に、別のことに気を取られてしまう。
□待ち合わせ時間から逆算して外出の準備をすることができない。
□持ち物や金銭の管理が苦手である。
□人の話を集中して聞くことができない。
□自分のことばかりしゃべってしまう。
□突発的に、相手の気持ちを傷つけるような発言をしてしまう。
□ゼロか100かの極端を好む傾向があり、やり過ぎと言われることが多い。
□捨てたことを後悔するのを恐れ、ちょっとしたモノでも捨てられない。
□外出の際に戸締りを何度も確認しないと気がすまないことがある。
□自分が興味を持ったものに関しては時間を忘れてのめり込んでしまう。

――いくつ当てはまりましたか?
該当する項目が多ければ多いほど病気の可能性が高いですが、このチェックリストはあくまでも簡易的なもの。参考程度に受け止め、本当に病気かどうかは専門医に診てもらいましょう。

3. 片付けられない病気の原因とは

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片付けられない病気の原因は、その多くが脳の機能不全によるものだとされています。たとえばADHD(注意欠陥・多動性障害)は、自分の注意や行動をコントロールする脳の働きに偏りが生じていることが関係していると考えられています。ただし詳しい原因はまだわかっていません。

また、うつ病や統合失調症のような精神疾患であれば、さまざまな要因が複雑に組み合さって生じるケースが多く、その要因は主に次の4つが挙げられます。

・遺伝による生まれながらの体質や、外傷などによる病的な変化
・生活習慣などの影響
・ストレス
・個人の性格

4. 子供が片付けられない症候群になってしまったら…

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もし、我が子の部屋がゴミ屋敷と化していくさまを目の当たりにしたら…。きつい叱責を続けたり、無理矢理入って片付けるのは逆効果。なぜなら、子供は子供なりに片付けている最中で、人に触られると強い苛立ちを覚えるケースもあるからです。

大切なのは、ゴミそのものではなく、ゴミ屋敷になってしまう原因を排除すること。そのためにどうしてあげればよいのか、一緒に考えて行動してあげましょう。

5. 片付けられない病気の治療方法

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ここまでは、片付けられない病気の原因とその特徴について述べてきました。ここからは、病気を治すにはどうすれば良いか、そもそもこの病気は治るものなのかについてご紹介します。

5-1. 片付けられない病気は何科にいけばよいか?

病気によってかかるべきお医者様も異なります。たとえばADHD(注意欠陥・多動性障害)であれば、精神神経科あるいは大人も診ている小児科(小児神経科、小児精神科)に行くことになります。誤解されやすいのですが、ADHDは心の病気ではなく脳の病気であるということ。しかしながら、心の病気を併発したり、心の病気だと誤解されやすいため、同時に心のケアも大切です。

5-2. 認知行動療法

片付けられない病気の人は、日々感じる「生きづらさ」から自分に自信が持てない人が多くいます。そこで自己評価を高めることを念頭に置きつつ、ADHDの特性を理解した上で問題行動の捉え方を変えていきます。これを認知行動療法と呼びます。自らの問題行動をどう考えるかによって、感情や行動にも変化が現れはじめます。それにより、ADHDの代表的な特徴である「不注意」、「多動性」、「衝動性」をもコントロールできるようになっていくのです。

5-3. 薬の種類と付き合い方

片付けられない病気の人が飲む薬には以下のようなものがあります。ここでは薬の種類と、それぞれの特徴を挙げていきます。

抗精神病薬(メジャートランキライザー):主に統合失調症や躁状態の治療に投薬されます。ドーパミンという神経伝達物質の量を調節して脳内の交通整理をする薬です。この作用により妄想や幻覚は緩和され、不安定な気分が安定するようになります。精神を安定させる作用が強いので、うつ病や躁うつ病の治療薬としてもよく使われます。

抗うつ薬:強迫性障害に有効とされ、強迫性障害を合併するパニック障害の治療にも用いられます。欠点は、効果が出るまでに時間がかかること。一方、眠気、口渇、便秘といった副作用は飲んですぐに出てくるので、効果が出るまでの1~2週間、じっと我慢が必要な薬と言われています。

気分安定薬:躁状態とうつ状態の治療と予防に効果のある薬です。効いてくるまでに1~2週間かかりますが、有効率は高く、服用した7割強もの人に効果が出ると言われています。

抗不安薬(マイナートランキライザー):「デパス」、「レキソタン」、「ワイパックス」に代表される、いわゆる安定剤です。不安障害やストレス性の心身の不調を和らげます。長期間服用し続けると、依存性が出たり離脱するのに苦しむこともあると言われています。

6. まとめ

いかがでしたか?汚部屋に悩んでいる人は、だらしない性格や怠け癖のせいにするのではなく、一度、脳の病気の可能性を探ってみてください。片付けられない病気は、治療できます。そして心の病ではありませんが、自己評価が低くなってしまうケースが多い分、心のケアにも取り組んでほしいと思います。

職場や学校、家庭での過ごし方が好転し、自信を取り戻すこと。自分の「個性」と向き合い、前向きな社会生活を送れるようになること。それこそが、治療のゴールなのです。

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